*キャラ崩壊注意。ギャグです。ギャグ。キョンがいじわるです。ただ根底にあるのは愛です。
*行為の描写がありません。ギリギリで行きます。苦手な方は注意。
*一応バレンタインの続きということで…

















3月14日。
土曜日。ホワイトデー!
まるで恋人達を支援するかのような今年の曜日の割り振り。
良かったですね、カップルの皆さん。
かくいう俺も一応恋人である古泉の自宅へ向かっている。
もちろんホワイトデーの仕返しをするためである。
お返しではなく、仕返し。ここ重要。
1ヶ月間練りに練った計画を無事遂行するために
今日はどんな恥ずかしいことだって言ってやる自身がある。
それだけバレンタインの出来事が恥ずかしかったんだ俺は!!



ぴんぽーん。

「はい。どちらさまですか?」
インターホン越しに聞きなれた声が返事をする。
「あー俺だ俺。開け…」
ガチャッ。
最後まで言う前に扉が開けられた同時に満面の笑みの古泉が顔を出した。
「どうなさったんですか突然!あなたが僕の家にすすんで来てくださるなんて珍しい!
しかも今日はホワイトデーじゃないですか!!!色々期待してしまいますよ!」
鼻息が荒い。それと後半のセリフは心の声としてしまっておいたほうが良かったと俺は思うぞ。
まぁいいここで怯むな俺。
まだ序盤だここで引いてしまったら後がつらくなる。
「…恋人として当たり前だろ。ちゃんと古泉にしっ…お、お返ししたくて。」
表情を上手く作れなさそうで顔を逸らした。
だから古泉がどう動いたのか分からなくて、気がついたら手をひっぱられて
玄関につれこまれ、抱きしめられていた。
「こんなっこんな可愛いことをあなたから言ってもらえるなんて…僕は今なら死んでもいいです!」
そう幸せそうな顔をしていう古泉をみて少し胸が痛んだ。いや、同情は禁物だ。
思い出せ先月の今日を。
「大げさだな。それよりあがっていいか?」
「もちろんですとも!」
うきうきとした足取りの古泉の後に続いて奥の部屋へと歩く。
うむ。いつ来ても殺風景な部屋だ。
「飲み物でも入れてきますね。なにがいいですか?」
キッチンへ行こうとする古泉のシャツをつかむ。
「飲み物は後でいい。それよりも古泉にお返しを渡したいんだ。」
「それはそれはありがとうございます。何をいただけるんですか?」
「その。いつも古泉に気持ちよくしてもらってるから…たまには俺が古泉に…」
言葉を濁したのだがそれでも十分に伝わったようで
次の瞬間大量の血液が古泉の鼻から滴り落ちた。まぁそのいうわゆる鼻血というやつだ。
ただ鼻血を流しながらもイケメンはイケメンだというのは新発見だな。
「いいいいぃいいいいんですか?」
「あぁ…古泉はいやか?」
「そそそそそんな滅相もない!」
「じゃぁ。…行こう?」
古泉の手を引っ張って寝室へとむかう。
ギシリと2人分の体重を受けてベットが軋む。
「古泉。1つだけお願いしていいか?」
「ななななんでしょう?」
「お前の手を縛りたい。」
「そんな!いきなりアブノーマルな!」
アブノーマルじゃなくてお前の手が動く状態だと俺が非常に危険なんだよ!
とは言えずに言葉を飲み込む。
「あのな…もし古泉の手が自由だと途中で俺に確実にさわるだろ?」
「ええ。まぁ…」
否定しないのかよ。
「そうすると俺がお前に集中できないから…な?」
本日二度目の鮮血を噴出しながら、はいと返事をしてくれた。
ならば遠慮はいらないとぐるぐる巻きにして括り付ける。
「どうだ?手動くか?」
「大丈夫ですよ。むしろ血流が止まる勢いです。」
「そうかそれはよかった。」
今の俺は今までの人生の中で一番いい笑顔をしてるんじゃないだろうか。
古泉を縛り付けたままもってきた鞄から箱をとりだす。
中身はホワイトチョコレートだ。ただ中には先月俺が盛られたようなものが入っている。
おっと入手経路についての詮索は控えて貰おう。
「なんですか?それ?」
縛り付けられて、俺に奉仕されるのを今か今かと待っている古泉は
いきなり鞄をあさりだした俺を訝しむようなな目線を投げかけてくる。
「一応お返しのチョコも買ったんだ。折角だから一粒食べてくれ。」
「それはそれは。ありがとうございます。」
チョコを口の中にいれてやる。っ!指を舐めるな!
「さて古泉。全ての準備が整ったぞ。」
「ええ…?僕も準備万端ですよ?」
「なぁ。お前先月俺になにしたか覚えてるか?」
「覚えてますよ……っ!まさか!いまのチョコレート!!」
さっと。古泉の顔が青ざめたような気がした。
「そのまさかだ。俺が先月のことを根に持っていないと思ったか!せいぜ苦しめ古泉。」
俺は何も手だししないから。
「っ…そんな!今までのあなたの可愛い態度もこのためだったんですか!騙したんですか!」
それを言われると弱い。
「お前があんなことをしなければ俺もこんなことはなしなかったよ!」
全部お前が悪いんだ。といってやるが、段々余裕がなくなってきたのか
息を乱し始めた古泉にはきちんと届いてないようだった。
「…まぁ…っいいでしょう。今なら許して差し上げますから…うっ。この縄といてくださいませんか?」
「それはできない相談だ。」
野獣の檻を開けるような行為を自らする愚か者はいないだろう。
しかしよく効いているようだ。さわってもいないのに膨張しはじめたソレはズボンの上からでもわかるくらいだ。
同じ男として同情してしまう。やったのは俺だが。
古泉はなんとか縄をほどこうとごそごそと腕を動かしている。
「…お願いです。」
苦しげな声を聞いて、せめて楽にしてやろうとズボンのボタンをはずし、ジッパーをさげてボクサーパンツからだしてやる。
その刺激だけでも相当なものだったのだろう。またさらに大きくなったようだ。
その光景をみてドキドキしてしまう。いやいやいやいや。ちょっとストップ俺の思考。
このままだと流される危険性が高いので一旦部屋を出よう。
「そのお願いは聞けないな。まぁちょっと反省しろ。」
「ちょっちょっとどこにいくんですか!」
慌てたような声を尻目に部屋をでていこうとした直後に、俺はものすごーく嫌な音をきいた。


ぶちっ。




ぱっと反射的に振り返ると。野獣が檻から解き放たれていた。
…縄を引きちぎりやがった。頭の中で危険信号が点滅してる。
やばい今すぐ逃げないと!
鞄なんて後でいい。とりあえず外へ!
と駆け出してみたが時既に遅し…がっちりと古泉にホールドされる。

「覚悟はいいですか?」

よくない。よくない!!

「俺が悪かった。話合おう古泉!」
「問答無用ですよ。」
いまのこいつに場所は関係ないみたいで床の上に押し倒される。

…その後の俺がどうなったかは、皆様のご想像にお任せしたい。
ただ、次の日俺は一歩も動けなくなったということと、ベッドはその役割を果たせないような有様になっていたことだけを記しておく。
二度と古泉に仕返しなんてしない。




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